good by juvenile

それでも青春は続く

近所のおじいちゃん先生の話

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 微熱。風邪をひいて、お腹まで痛くなってしまったので医者へ。そこは背の高いおじいさんがやっている、小さな病院で、ほんとうに町医者といったふうな今どき珍しい病院だ。だいたい風邪っぽい時にいくと、「ん〜、風邪だね〜」とのんきな感じでごく予想通りの診察をしてくれる。頭がいたいとか、腹が痛いとか、鼻が出るとか、痰がからむとか、病状を詳しく説明すればするほど、それに効く薬をどんどん処方してくれる、とても大雑把な先生だ。

 空腹になると胃が痛むのですが、という話をする。するといつもの調子で「ああ〜、胃潰瘍かもねえ。とりあえず薬出しとくね」と先生。えっ、そんな簡単に診断していいの!?以前、胃潰瘍(?)になった時は、大きな病院で診てもらって、若い先生によくわからないから内視鏡検査をします、と言われてから予約をして、何週間も待たされたのだ。その結果、検査までに治ってしまい、内視鏡で確認できたのは潰瘍らしきものの治った跡だった。あの生殺しのような数週間は一体・・・と思わせるほどおじいちゃん先生の診断は早い。ほんとうに正しいかは不明だが。

 しかし、おじいちゃん先生の大雑把で単刀直入な診察を聞いていると、「なんだ、風邪か」とか「なんだ、胃潰瘍か」とか、どんな病状だとしても大したことないような気がしてくるから不思議だ(事実大した病気じゃないけどね)。カルテに書き込む手がブルブル震えているところとか、注射の手が震えているところとか、不安になりそうな部分が多々観察できるのだけど、なぜか説得力があるのだ。うーん、不思議。年の功?